水をまずくする因子には、次のようなものがあります。
①全有機炭素(TOC)ようは有機物量が多い
有機物量が多いと水に渋みやえぐみが出て、消毒用の塩素を多量に必要とするため、水はまずくなります。
そのため、水道水の基準ではTOCが3mg/ℓ以下になっています。
②水に匂いをつける物質
人間の嗅覚は味覚に比べて鋭敏なため、水にいやな臭気をつける物質は水の味を著しく低下させます。
フェノール類、シクロヘキシルアミン、カビ臭物質、硫化水素、残留塩素、石油系の油などが挙げられます。これらはごく微量でも強力に作用します。
③鉄、銅、亜鉛
これらも水に渋みなどの味をつける代表的物質です。鉄は0.5~2.0mg/ℓあるとカナ気とともに渋みがで、銅も1.5mg/ℓ程度で渋みを感じるようになり、亜鉛も5~20mg/ℓで渋みを感じるようになります。
④マンガン、マグネシウム
これらは水に苦みをつける物質です。マンガンは0.5~2.0mg/ℓで苦みを感じ、マグネシウムは50~150mg/ℓで苦みを感じるようになります。