月別アーカイブ: 2018年9月

水の四方山話-第3話(溶存酸素について)

溶存酸素とは

水中に溶解している遊離の酸素のことを溶存酸素と言います。

一般にはDOと略記します。これは、Dissolved Oxygenの略です。

純水中のDOは、

 1℃ 13.77 ㎎/L

 25℃ 8.11 ㎎/L

 30℃ 7.53 ㎎/L

水温が高くなると溶解率が減少するため、DOの値は低くなります。

また、塩化物イオン量(㎎/cl‐/L)が増加するとDOの値は低くなります。

標準的な海水のDOは、

 1℃ 10.80 ㎎/L

 25℃ 6.52 ㎎/L

 30℃ 6.03㎎/L

となります。

環境問題の四方山話-第4話(マイクロプラスチックによる海洋汚染)

マイクロプラスチックによる海洋汚染問題

最近、注目を集めているマイクロプラスチックによる海洋汚染問題ですが、ことはかなり深刻です。

マイクロプラスチックとは、5㎜以下のプラスチックゴミの総称です。その源は、包装容器や使い捨てプラスチック類、工業用あるいは一般家庭用マイクロビーズ類、フリースなどの化学繊維類を含む全てのプラスチック製品です。

海の生物が餌と間違えて食べるため、海洋生態系への影響が懸念されているわけです。また、マイクロプラスチックが有害物質を吸着し、それを食べた魚を食べることで人体にも影響がでるのではないかとも言われています。

このまま使い続けると、2050年には海の魚の量よりもマイクロプラスチックの量の方が重くなるとの予想もあります。

プラスチックは、自然界では殆ど分解が進まない化学物質です。プラスチックゴミを排出しない循環型社会の構築を、全世界規模で早急に進める必要があります。

環境問題の四方山話-第3話(生物濃縮)

生物濃縮のはなし

水俣病は、チッソ水俣工場が排出したメチル水銀が生物濃縮によって魚に取り込まれ、それを食べた人々に起きた病気であることは有名です。

しかし、生物濃縮には直接濃縮と経口濃縮があることはあまり知られていません。

直接濃縮(bioconcentration)とは、エラや表皮から直接体内に取り込まれる場合をいう。

経口濃縮(biomagnification)とは、食物連鎖によってより高次な生物に取り込まれたものを、経口的に取り込むことをいう。

生物濃縮は、魚種により、化学物質の性状により、その濃縮度合いは異なるのが一般的である。

 

環境問題の四方山話-第2話(化学物質について)

化学物質について(つづき)

化学物質によって我々の生活は豊かで快適になりましたが、一方で化学物質には非常に有害なものもあります。また、有害性が十分把握できていない物質も多数存在します。

有害性は次式で示されます。

有害性=f(暴露 × 影響)

「暴露」:その化学物質に人なり環境生物がどれ位さらされるか。

「影響」:毒性

〇暴露が「0」ならば影響性に関係なく有害性は「0」となる。

〇暴露が大ならば影響は小さくても有害性は「大」となる。

最近あまり騒がれなくなった環境ホルモン用化学物質、影響は小さくても暴露が大ならば有害性は大きなものになります。濃度が極めて低くても作用し、作用自体が何によるか特定しずらい場合、対象物質がわかり難く、その影響も分かり難くなります。単なる都市伝説的な話であってほしいと願うばかりです。

環境問題の四方山話-第1話(化学物質について)

化学物質について

現在、全世界ではどれ位の化学物質が存在するのか?

答えは、1億種以上と言われています。

そして、日本国内では約65,000種類の化学物質が使われていると言われていますが、新規化学物質の開発により、増え続けていくわけです。

現在、わが国では化学物質の製造や取扱い、販売の段階については、化学物質審査規制法、農薬取締法などで規制しています。

化学物質審査規制法(化審法)では、難分解性・高蓄積性及び長期毒性又は高次捕食動物への慢性毒性を有する化学物質を第一種特定化学物質、

人又は生活環境動植物に対する長期毒性を有するおそれがあり、かつ相当広範な地域の環境中に相当程度残留しているか、又は近くその状況に至ることが確実と見込まれることにより、人又は生活環境動植物への被害が生ずるおそれがあると認められる化学物質を第二種特定化学物質とし、それぞれ政令により物質を定めています。

一方、労働安全衛生法のもと、労働者が化学物質による健康被害を受けることを予防する目的で、特定化学物質障害予防規則が制定されています。

これは、健康障害発生リスクが高い物質を特定化学物質第1類、それに準じる者を第2類に指定し、規制が行われています。

化審法の定めるものと名称が似ていますが、内容が異なります。

 

 

 

 

 

 

魚の四方山話-第3話(魚の性について)

魚類の性について

魚類の性決定も原則的には高等脊椎動物と同様、受精時の性染色体の組み合わせで決定する。しかし、おもしろいことに魚類の性は固定したものではなく、性転換する種も少なくない。また、人為的に性ホルモンを投与しても性転換を起こすことができる。

性ホルモン

雌性ホルモン(エストロゲン:発情ホルモンともよばれる):エストロン、エストリオール、エストラジオール-17βなど

雄性ホルモン(アンドロゲンともよばれる):テストステロン、アンドロステイジオン、11-ケトテストステロンなど

性転換する魚(有名どころ)

 マダイ メス→オス(このような性転換が一般的)

 ・ホンソメワケベラ、クマノミ、キンギョハナダイなど

 クロダイ オス→メス(雄性先熟)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魚の四方山話-第2話(魚の浸透圧調節について)

魚の浸透圧調節について

1)淡水の硬骨魚

淡水にすむ硬骨魚の体液の浸透圧は、まわりの水の浸透圧より著しく高いので、鰓や口腔粘膜などからどんどん水が体内に侵入してくる。そのため、淡水魚は殆ど水を飲むことなく、侵入してきた水を腎臓から尿として排出しています。淡水産硬骨魚の尿は多量で薄いのです。

2)海産硬骨魚

海産硬骨魚の場合、体液の浸透圧はまわりの海水より低いので、鰓などから絶えず水分が奪われる。そのため、多量の海水を飲むことによって水分の損失を補っている。海産硬骨魚の尿は水分の損失を抑えるため、少量で濃いのです。

魚の四方山話-第1話(魚の排せつ物について)

魚の排泄物について

魚類は、タンパク質、アミノ酸、核酸などの代謝物である含窒素性終末物を腎臓を経て排出しますが、それ以外にも腎外性排泄があります。

排泄する物質は、アンモニア、尿素、トリメチルアミン、オキサイドなどの含窒素性終末産物と各種の電解質です。

その排泄物質の内訳は、海産魚でも淡水魚でも硬骨魚類では全体の50~80%がアンモニアで、次が尿素です。

一方、サメなどの軟骨魚では最も多いのが尿素であり、軟骨魚は尿素血によって浸透圧調節を行っています。

アンモニアの排出

アンモニアは、中枢神経に対し極めて強い毒性を示し、水にも極めて溶解し易い性質があります。硬骨魚類や円口類は、アミノ酸代謝によって体内に発生したアンモニアを、そのままの形態で体外に排泄しています。おもしろいのは、80%以上が鰓から排泄され、尿によって排泄されるのは20%以下なのです。

 

 

水の四方山話-第2話(水のpHについて)

水のpHについて

水溶液中の水素イオン濃度〔H⁺〕の逆数の対数を、その溶液のpHと言います。

と言っても?ですね。

中性がpH7.0で、それより低いと酸性、高いとアルカリ性、この程度の理解で十分です。

ちなみに、汚染されていない淡水では概ねpH7付近の値を示し、汚染されていない海水はpH8.2付近の値を示します。

 

 

水の四方山話-第1話(水の硬度について)

水の硬度について

水中に存在するカルシウムイオンおよびマグネシウムイオンの合計量を、これに対応する炭酸カルシウム CaCO3 mg/Lに換算して表したもの。かつては、石鹸の泡立ちを阻害する能力を尺度に測定された。

このように書いても分かり難いですね。硬度は、ミネラルの主要成分で、水の味においても重要な役割を果たしています。

WHOの基準では、硬水は硬度120 ㎎/L以上、軟水は120 mg/L以下となっています。

日本の水道水は概ね軟水です。

一般に、硬水は硬くてしつこい味、軟水は淡泊でコクのない味とされます。美味しい水のそれは 50㎎/L程度と言われています。

ちなみに、煮沸するとなくなる硬度があり一時硬度といいます。煮沸してもなくならない硬度は永久硬度といいます。